回転寿司で8皿食べて会計ボタンを押してレジに向かうと、レジ前の待合は空席を待つ大量の家族で溢れていた。レジには会計業務と空席アナウンスを一手に任された年配のおばさんが一人アップアップしていた。864円の請求額が書かれた紙をおばさんに渡し、万札一枚と64円の小銭を渡した。お釣りは9,200円だ。おばさんがレジスターから紙幣を取り出し、おれの眼の前で数える。「五千円札が一枚と、六、七、八…」おばさんは八千円しか持っていなかった。「失礼いたしました」と真面目な顔でお詫びした後に、まるで親戚のオバちゃんのように「あ〜ぶないあぶない」と言ったので、思わず笑ってしまった。改めてレジスターから千円札を一枚取り出し、「大きいお釣りが九千円で、おあと二百円…」といっておばさんが渡してきた小銭は二十円だった。「失礼いたしました」と真面目な顔でお詫びした後に、沈んだ声で「今日、だ〜めだわアタシ…ゴメンなさい」と言った。休日の夜、一番混む時間帯に会計業務と空席アナウンスをワンオペでやるのはかなりしんどいのだろう。おれも「いえ、お疲れでしょうから」とわけのわからないフォローを入れてみたら、おばさんは声をあげて笑ってくれた。